
HEARTS
オレンジペコ・Kei
2XXX年、アララト地域。
ここでは、8体の管理アンドロイド達が日々稼働していた。
100年ほど前、宇宙から飛来した侵略植物により、地球は白い綿毛に包まれた。
侵略植物は、未知の物質『界素(かいそ)』を大気中に放出し、生物にとって有害な環境をもたらした。
人々は『人類保存計画』の下、コールドスリープ装置の利用を決定し、彼らに環境の整備を託すことにした。
時は流れ、アンドロイド達はついに活路を見出した。
これで人間を救える。
マスターに再会できる。
しかし、人間の覚醒日を目前にして、リーダーが破壊された状態で見つかった。
胸部のコアがレーザーで貫かれ、機体から権限チップが消えていた。
誰が、何のために――?
アンドロイドと人間の未来をかけた議論が始まる。