人気水曜サスペンスドラマ「ばっちゃんデカ・小坂井警部」の主役俳優、井下栗子が、地方の旅館での撮影中に、自身の楽屋で遺体となって発見された。 事件は昼休憩中に発生したが、現場に残された弁当には不自然な毒の付着があり、容疑者たちの供述は複雑に絡み合う。相棒役の俳優、アリバイのないカメラマン、新人アイドル、そして弁当を配った人物—。 旅館に集まった８人の容疑者の中にいる犯人は、巧妙な時間差と偽証の糸を張り巡らせていた。 機動捜査隊二課の二人は、再び手柄を立てることができるのか…

あらすじ

東京の格式高いルミナール・ホール。伸葉遵介は、幼馴染で有名音楽団『Blinders』のコンマスである音無朋美の招待を受け、相棒の馬兎部猪那と共に、その華麗な演奏会を訪れていた。 終演後、楽屋で旧交を温める二人。しかしその時、楽屋棟に響き渡った二発の銃声が、すべての日常を破壊する。 二人が駆けつけた先で発見したのは、楽団の絶対的な存在である指揮者の銃殺死体だった。 現場となったホールには、ホールの警備員や支配人など、限られた関係者たちしか残されていない。 演奏会の成功裏に、なぜ殺人は起きたのか？ 名曲『Re：レクイエム』の裏に隠された、光と闇が渦巻く楽団の深い人間関係。 第二機動捜査隊の伸葉と馬兎部は、限られた情報と矛盾する証言の中から真相を暴き出すことができるか…