
ぼろぼろになって、君がいた。
テツアレイ
音楽を愛する少年・海と、未来に悩める少女・りあは、一学年上の先輩(留年)・瑠々葉に強引に誘われるまま、“謎のボランティア部”に入部させられる。
目的もわからぬまま始まった活動のなかで、彼らはある晩、不思議な「流星」を目にする――それは三人にしか見えない、空を裂くような光だった。
その日を境に、世界がきらめき出す。
誰にも見えないものを共有する絆。
刹那の時間の中で、確かに重なり合う心。
だけど、その流星が意味するものは、あまりにも残酷で優しい。
駆け抜けるような日々の中で、彼らが最後に選ぶ「願い」とは。
その光の先に待つ結末を、まだ誰も知らない。
これは――
哀い色で折りたたまれた、
たったひとつの、物語。