数年前、アポカリプスと呼ばれる「天使と人類の戦争」があった。 人類側の降伏宣言により、その戦争は終わったが、戦争の爪痕は未だ残ったままだ。 天使研究家の第一人者であるジェイド・グレイス。 彼はある日、森の中で一人の少女を保護する。 彼女……エールの背中には翼があった。

シガーキス。 間接キスのようにタバコの火を共有する行為だ。 初めて、彼女……高峰涼に出会ったのは、大学の喫煙所だった。 春。 桜が満開で、とても綺麗だったのを覚えている。 初めて高峰涼と出会ったとき、俺は彼女とシガーキスをした。 もうこの時には、俺は彼女に恋をしていたのだと思う。

はるか、まお、ゆうき、れいの四人は女装男子だ。 四人共、【101回目の異世界転生を】（通称：ひゃくてん）というアニメのファンで、出会ってから何度もオフ会を重ねている。 今回のオフ会はアニメコラボカラオケで行われた。 採点で90点以上を取るとコースターが貰えるというイベントだ。 女装した四人がカラオケを楽しんでいると、店員が部屋をノックした後に入って来て言った。 「お客様、落とし物を届けに来ました……」 この階には四人しか居ない。 なので、落とし物は恐らく四人の内の誰かの物だ。 落とし物はハンカチ。 「このハンカチが『女子トイレ』に落ちてましたよ」 「「「「女子トイレ！？」」」」 おいおい、この中に一人、女が混じっているぞ？ 女装男子じゃないのは誰だ？