「心に望み起こらば、通すべきは我が大義」 時は江戸。徳川将軍家による泰平の世などと呼ばれていた時代です。 さて、こんな頃に現れましたのは、なんとも摩訶不思議な死体。 そこには本来在るべきものが無く、まるで咲いて現れたかのような……そんな謎多き死。 死体がある庭に踏み入る事ができましたのは、四人。 江戸の頃を生きます、侍、町娘、板前、任侠にございます。 何故、彼らがその日この沈丁寺へ一堂に会することとなりましたか。 果たして、下手人は誰であるのか。 裁かれるべきは誰で、償うべきは誰なのか。 沈丁花の沙汰、これより始まります。 ……… …… …

東北岩手県にある「つらら村」。 不動大学の学生たちはこの村に伝わる『つらら姫』伝承を調査するためにフィールドワークに訪れた。 しかし一人の参加者が伝承の通りに死亡して‥‥？

これは、誰にも形容できない或る想いの物語。 時は、大正。 帝都の外れに、死人の藝術を揃えた奇妙な館が噂される。 その名は「鬼哭館」。 ここでは時折、客人を招き奇妙な展示が開かれる。 此度の祭典に現れたのは、六人。 そうして一夜明けたのちに、現れるのは一つの死体。 不可解な死体は、まさに死人の館を飾るにふさわしい「鬼の祟り」。 奇怪な事件に現れたるは、「自称名探偵」。 さぁ、不可解な殺人現場に、いかなる秘密と物語が隠されているのか。 大正浪漫マーダーミステリイ 「鬼哭館の殺人事件」 これより、開幕となります。

その山には、伝承があった。 某県某所、豪雨降りしきる御杉山。その中腹にある旅館。 玄関口には、厳しい木彫りの面と、『紫面邸』の文字。 今日、この旅館を訪れていたのは、訳ありげな4人の客人と2人の若い男女。 女将は恭しく頭を下げ、皆をもてなす。 マーダーミステリー『金田一少年の事件簿　死面旅館殺人事件』 事件は、慌ただしく幕を開ける。