アサイラム（精神病院）。そこは、不思議な住人たちであふれたワンダーランド。いつも帽子をかぶっている帽子屋、常に笑みを浮かべるチェシャ猫、皆に威張り散らす女王、そしてもぞもぞと動くことしかできない芋虫。そんな不思議の国にやってきた、空想好きの少女アリス。 　１８８９年、イギリス。連続殺人犯「切り裂きジャック」が世間を騒がせている中、ロンドン郊外にあるアサイラムではアリスたちがいつものようにおかしな日々を過ごしていた。そんなある日。アリスたちがクロッケーをしている最中、騒ぎが起こった。 「芋虫が死んでる！」 　芋虫を殺害することが出来たのは、アリス、帽子屋、チェシャ猫、女王の４人のみ。アリスは驚き、帽子屋は困惑し、チェシャ猫は微笑んだ。女王は考え込んだ後、おごそかに告げる。 「この中に犯人がいるなら、すぐに捕まえなければ。特定して拘束する必要があります」 　全員が頷（うなず）き、話し合いをすることにした。

　あなたたちは、突如（とつじょ）異世界へと召喚された。そこは女神が支配するファンタジー世界だった。 　異世界ライフをエンジョイできると喜ぶあなたたちの前に、女神のしもべを名乗る妖精が現れ、重大な事実を告げる。 「君たちの中に、転生者狩りが混じっているみたいなんだ。がんばって、その転生者狩りを見つけ出してね」 　そう言い残して妖精が姿を消すと、その場には転生者であるあなたたち３人と、転生者狩りに殺されたという、もうひとりの転生者の死体だけが残された。 　安心安全な異世界ライフのために、あなたたちは転生者狩り探しをすることにした。

　天下分け目の大戦（おおいくさ）、関ケ原の戦い。その決戦が迫ったある日。 　海賊とも呼ばれる村上水軍の大将、村上元吉（むらかみもとよし）は迷っていた。石田三成（いしだみつなり）率いる西軍と、徳川家康（とくがわいえやす）率いる東軍、どちらに与（くみ）するべきなのか。 　悩んだ彼は、竹原の地にある村上家の城、鎮海山城（ちんかいさんじょう）に、信頼できる者たちを集めて会議をすることにした。 　しかし、議論が紛糾（ふんきゅう）し、結論は出ない。休憩をはさむことにした一同だったが、その最中（さなか）に元吉が意識不明の状態で発見される。 　誰が元吉を襲ったのか、犯人を突き止めるために会議が再開されることとなった。