冬の川沿い。あなたに伝えられなかった言葉、伝えられなかった想い。 後悔と愛が交差する冬の物語。

音楽大学に入学した稔と鈴音。 それぞれの“混沌”を抱えながらも、二人は互いの音で心を鎮め、未来を紡ごうと歩き出す。

七年ぶりに再会した二人。 幼い日の青空の下、海辺で交わした小さな指切り。忘れたはずの約束と想いが、静かに息を吹き返し始める。

不治の病を抱える少年と、その母は限られた時間を懸命に生きていた。 これは、約束が始まる前の物語。

卒業式の日、 人の輪から離れていた市川豊は、自販機の前で山田彩葉と出会った。 それが、二人の長い物語の始まりだった。

放課後の音楽室。 そこで響いたひとつの旋律と、扉を開いた一人の少年。 偶然のようでいて、必然の出会いがふたりを結びつけていくーー。

病院の裏庭にある小さな花壇ーー 病院の先生になったかつての女の子と新しく出会った1人の男の子の物語。

病院の裏庭にある小さな花壇ーー そこは毎日を単調に過ごす2人にとって、ほんの少しの安らぎを与えてくれる場所だった。