
【ある殺人について】
じーてぃー
ある朝、目を覚ますと、世界がおかしくなっていた。
壁にかかったカレンダーは「平成XX年」。
テレビもネットも、どこを見ても年号は“平成”のまま。自分の記憶が間違っているとは思えない。
けれど、周囲は当然のようにそれを受け入れていた。
──この世界では、平成が終わっていない。
あなた達は、そんな世界の「おかしさ」に気付いた一人だった。
SNSを通じて“同じ違和感”を持つ者たちと出会い、今夜──初めて顔を合わせる。
自称・警察官の男、ジャスティス。
自称・カフェ店員の女、テトラ。
自称・高校生の少女、ミドリムシ。
同じく自称・高校生の少年、ソラハル。
本名も素性も知らぬまま、ハンドルネームだけで繋がった4人。
彼らが集まった理由は、ただひとつ。
「元の世界に戻る方法が、あるかもしれないから。」