歪んだ実験室の殺人
今村昌弘・k.inaba・ウズプロダクション
X県北部にある庇山(ひさしやま)。その中腹には一軒の館が建っている。
滅多に人が訪れることのないその館は、知る人ぞ知る心霊スポットとされており、幽霊が鏡越しにこちらを覗いているのを見たという噂がまことしやかに囁かれていた。
2020年9月15日。
そんな曰く付きの館に、奇しくも同日、7人の男女が集うことになる。
彼らは噂に引き寄せられたのか、はたまた別の目的があってやってきたのか、気まずそうに顔を合わせるも一向にその場を去ろうとしない。
やがて小雨が降り始め、全員が館の中へ避難することに。それぞれが自由に館の中を探索していると、地下へと続く階段が見つかった。どうやら館には地下室が存在しているらしい。
一行が階段をくだり、目にしたものは”何がしかの研究・実験が行われていた”と思しき四角い施設。
地下施設でも思い思いに行動を起こす来訪者たちだったが、聞き覚えのない女性の声が聞こえたかと思うと入り口の階段が閉ざされてしまう。
その後、心臓にナイフが突き立てられた一人の遺体が発見される。この一件を皮切りに、一行は恐ろしい連続殺人事件に巻き込まれることになるのだった。