
最後の贖い
ダルイノカミ
1990年
いつもと変わらない日常が覆る出来事が起きた。経験したことのない地震が人々を襲ったのだ。
同刻。震源地から少し離れた郊外の病院では地震により怪我した人の受け入れが決定されていた。医師たちは数え切れないほど運ばれる患者を治し続ける。命の危機が救われると同時に、数多の人間が地震によって亡くなった。
そんな中、終わりを迎えた命に対して異議を唱える者がいた。彼女は「夫は殺された」と言い続ける。
助け合いが生まれる災害で、人を殺すなんて有り得るのか?果たしてそれが本当なのか確かめるべく、医師三名と老婆の会合が始まるのだった。