今回扱う事件の内容は以下の通りだ—— 真の瞬間移動マジックを完成させたという新進気鋭の奇術師・遊佐陣一。アメリカ中に名を轟かせている彼は満を持してM市に劇場を建てた。 事件が起きたのは、劇場のオープンに先駆けて開かれた身内向けの先行公演だ。 スタッフと少数のゲストのみが見つめるなか、遊佐のステージは何の問題もなく進んでいるかに思われていた。しかし、クライマックスの瞬間移動マジックで遊佐が消えた直後に観客席後方、2階から火の手が上がる。呻き混じりの悲鳴。轟々と燃える”ソレ”は炎を振り払おうともがき、やがて落下する。炎はさらに勢いを増し、観客たちはマジックに歓喜するムードから一転、パニックに。 何とか消火に成功するも、炎があった場所には人型の焦げ跡が残されているのみ。 茫然とする観衆たちのなかに遊佐陣一の姿はないのだった。 遊佐に近しい面々は、偶然その場に居合わせて事態の収拾に一役買った探偵の協力も得て、何が起きたのかを解明することになった。

古い屋敷で目を覚ました男女６人。 彼らはなぜここにいるのか、自分たちは何者なのか。 朧げな記憶とともに屋敷の部屋の扉を開けると、その先は「部屋」というには不可思議な空間があった。 これは、誰にでも起こりうる、誰にも見えない出来事。

大学生の空の元に、不可解な荷物が立て続けに届いた。 一体、誰が何の目的で送ってきたのか。 その真相を確かめるため、空は学生探偵をしている友人である海斗に電話をかけた。

　気付けば6人は、見知らぬ教室の中にいた。 　何も、思い出せない。 　ここはどこなのか、どうやってここに来たのか。 　他の5人のことも、自分自身のことさえも。 　知らないこと、分からないことだらけ。 　不意に教室の扉が開き、1人の人間が入ってきた。 　"先生"を名乗るその人物は、高らかにこう宣言する。 「これから皆さんには、殺し合いをしていただきます！」

自殺をした者は天国へ逝くのか。はたまた地獄か。 この先の行く末を決める。 それが自殺者の窓口。

刀。それを持った者は、誰もが最強を目指す。 刀。それを持つ者は、固有の力を得る。 そんな世界で、最強と呼ばれる侍が殺された。 その場に居合わせるは、一人の犯人と三人のカタナガリ。 勝負は一瞬。 果たして生き残るは何者なのか……。 いざ、手合わせ願わん。

人類は「ワームホール」技術を使い、土星の衛星に調査基地を設立した。 そこは、生命の可能性が期待される新天地のはずだった。 しかし、ある日、地球と繋がる唯一のワームホールが突如、爆発により全壊。 基地にいた調査員は、わずか4名。 彼らは救助まで「20年」かかるという、絶望的な状況でこの星に取り残されてしまった。 そして、彼らを更なる恐怖が襲う。 基地の外で発見されたのは、あまりにも不可解（ふかかい）な「謎の死骸」だった。 犯人は、この4人の中にいるのか？ それとも、この星に棲（す）むと噂（うわさ）される、謎の生命体「エインセル」の仕業か？ ワームホール爆破の謎と、目の前の不可能殺人が交錯する。 閉鎖された衛星基地での、SFクライムミステリー、開幕。

『優勝賞金３０億円を用意して、 　当日会場でお待ちしております。』 そう書かれた招待状を怪しみながらも、 人生を賭けた残酷なゲームに参加した。 当日、そこでは壮大な森林のゲーム会場と 恐ろしい４つのデスゲームが待っていた...

不親切×真っ白マダミス

豊かな国に、その城は存在する。 通称「魔王城」。 インターネットが普及しすぎたこの国では、本名ではなく「ハンドルネーム」で日常を過ごすことが許されている。魔王城に居住している有名人の9人も、インターネットを駆使し平和で楽しい毎日を送っていた。誰もがこの生活が揺らぐことがないと確信していた。 ――魔王城であの事件が発生するまでは。