
夜に沈む獣たち
芦村井戸・水埜青磁
1920年代、華族や資産家の令嬢が集う「鈴蘭女学院」。
その中でも生徒会役員だけが暮らす特別な寮「銀鈴舎」があった。
卒業を間近に控えた嵐の夜、生徒会長の羊宮夕花が自室で静かに息絶えているのが発見される。
激しい嵐に閉ざされた寮内で起きた突然の死は、外部犯行を否定し、
少女たちの間に疑念と不安を呼び起こした。
いったい何が起きたのか。羊宮夕花の死の真相とは。
秘密と沈黙が絡み合うなか、少女たちは「罪」と「痛み」に向き合うことになる。
夜に沈むのは、果たして真実か、それとも――。