あらすじ
天正十年六月二日、午前四時。 天下統一目前の織田信長は、朝の日課である厠へ向かった。 しかし、そこで目にしたのは―― 流されていない便。 激怒した信長は、居合わせた四人の重臣を緊急招集する。 「このような無礼、天下への反逆にも等しい。」 「犯人は、この中におる。」 羽柴秀吉、柴田勝家、丹羽長秀、池田恒興。 それぞれが何かを隠し、誰もが「それだけは知られたくない事情」を抱えている。 証言は食い違い、証拠は次々と見つかり、疑惑は深まるばかり。 果たして、信長専用厠に便を残した真犯人は誰なのか。 そして、家臣たちが命よりも隠したい秘密とは――。 これは、日本史上もっともくだらなく、もっとも真剣な事件。 『本能寺の便』、開幕。
キャラクター
羽柴秀吉
はしばひでよし
人当たりが良く、弁の立つ織田家の家臣。 誰とでも打ち解けることができるが、今回はその話術も通用しそうにない。 事件当日、ある理由から信長専用厠を使用した。 ねねとの約束があるので早く帰りたい。 「便だけは弁護できる気がしません……。」
柴田勝家
しばたかついえ
「鬼柴田」の異名を持つ織田家随一の猛将。 豪快で一本気な性格。 信長の怒鳴り声を聞き、敵襲だと思って駆け付けた。 事件当日、ある理由から信長専用厠を使用した。 本日は良縁の集いがあり、長居はできない。 「敵襲かと思ったら……便だった。」
丹羽長秀
にわながひで
冷静沈着な知将。 翌日は定期健康診断の日で、便検査を控えている。 事件当日、ある事情から信長専用厠を使用した。 外交の予定があり、早くこの場を離れたい。 「無実です。ただし、弁明はできません。」
池田恒興
いけだつねおき
信長の乳兄弟。 真面目で責任感が強く、場を収めようとする常識人。 事件当日、ある理由から信長専用厠を使用した。 家族との約束があり、事件の早期解決を望んでいる。 「お願いですから、早く流れを整理しましょう。」
制作者のコメント
犯人探しはもちろんですが、それぞれが抱える人には言えない秘密も楽しんでいただけていたら嬉しいです。 史実の武将たちには大変申し訳ありませんが、この世界線では皆さん、とても平和に暮らしています。 そして最後に一つだけ。 厠を使ったら、ちゃんと流しましょう。