あらすじ
この世とあの世の狭間にある、不思議な世界――隠世(かくりよ)そこには、人間も妖怪も、さまざまな者たちが暮らしている。 そんな隠世には、一つの言い伝えがあった。 「三千桜」と呼ばれる桜の大樹は、辿り着いた者の願いを叶えてくれる。 ある者は、大切な人のために。 ある者は、かけがえのない日々を取り戻すために。 それぞれの願いを胸に、三組の二人連れが旅へと出発する。 ✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼ 《三組の関係性》 🌸朔久 × 楓 自由気ままな九尾の妖怪と、彼を上手にあしらう人間の女性。冗談を交わしながら、穏やかな日々を共に過ごしてきた二人。 🌸令生 × 久遠 しっかり者の陰陽師と、元気いっぱいの幼なじみ。小さい頃から一緒に育ち、互いのことを誰よりよく知っている二人。 🌸尊琉 × 一華 ぶっきらぼうで過保護な兄と、そんな兄が大好きな妹。言葉にしなくても通じ合えるような、温かな関係の二人。
キャラクター
朔久(さく)
飄々としていて、冗談好きな九尾の大妖怪。柔らかな京言葉で話す。楓と一緒に暮らしており、彼女をからかっては、よく呆れられている。 一人称:俺 「ははっ、ええやん。せっかくの旅なんやし、楽しまな損やろ?」
楓(かえで)
明るく、芯の強い人間の女性。朔久と一緒に暮らしており、自由気ままな彼に振り回されることもしばしば。朔久とは遠慮なく言い合える、気心の知れた関係。 一人称:私 「もう、朔久ったら! 少しは真面目にしてよね」 「ねえ、朔久。せっかくだから、二人でいっぱい思い出を作ろうよ!」
令生(れい)
穏やかで面倒見がよく、しっかり者の陰陽師。久遠とは幼い頃から一緒に育った、家族のように親しい幼馴染。いつも久遠の無茶を心配しているが、彼の明るさに助けられることも多い。 一人称:私 「ふふっ。たまには、こういう寄り道も悪くないね」 「久遠、またそんなことして。もう、昔から変わらないんだから」
久遠(くおん)
明るく素直で、好奇心旺盛な青年。頭には龍の角が生えている。 令生とは幼馴染で、何かと世話を焼かれているが、本人はもっと頼りになるところを見せたいと思っている。 一人称:僕 「ねえねえ、あれ見てよ! 絶対面白そうじゃない?」 「僕だって、いつまでも令生に世話されてばっかりじゃないんだから!」
尊琉(たける)
気だるげで、少しぶっきらぼうな男性。煙管を愛用しており、面倒事にはあまり関わりたがらない。一華の兄であり、彼女のことになると途端に過保護になる。 一人称:俺 「……ったく。面倒くせぇな。分かったよ、付き合ってやる」 「一華、あんまり遠く行くんじゃねぇぞ。……別に心配してるわけじゃねぇ」
一華(いちか)
因習村の風習を背負う、人間の少女。兄の尊琉を慕い、誰にでも優しく明るく接する。旅で出会う小さな喜びを、誰かと分かち合うことが好き。 一人称:私 「お兄ちゃん、あっちに行ってみようよ! きっと楽しいよ!」 「ふふっ。お兄ちゃんって、なんだかんだ優しいよね。私、知ってるんだから」
制作者のコメント
誰かと笑った、何でもないひとときが、いつか、かけがえのない思い出になる。『三千桜』は、六人で出会い、語らい、それぞれの願いを胸に桜を目指す物語です。 この旅が、皆さまにとって大切な思い出になりますように。