太陽が照りつける秋の昼下がり。 とある中学校の校長室。 扉を開いて現れたのは、3人の曲者達。 いずれも校長が呼びつけた教師達だ。 「これに見覚えがあるんじゃないか？」 指差した先には、校長が大切にしていた花瓶が残骸となって散らばっている。 1人は恐縮して縮こまり、きょろきょろ視線を泳がせる。 1人は髪を指先で弄び、不機嫌そうに顔をそむける。 1人は何故か使命感に満ちた表情で、堂々と佇む。 窓辺では、張り詰める空気をものともせず、猫が体を反らせて大きなあくびをする。 さぁ―― もたもたしている時間は無いぞお前たち。 タイムリミットは午後の授業が始まるチャイム。 犯人捜しの議論を始めようじゃないか。

サクフワなマカロン、甘い香りのハーブティにカラフルなチョコレート―― いつもなら、仲良し４人でお喋りを楽しむ休み時間。 でも、今日は１人が学校を休んでいるようです。 集まった３人はハーブティーの香りに包まれながら、休んでいる子を元気づけるための相談を始めます。 授業中に感じていた眠気を大きなあくびで吐き出して。周りで騒いでいる男子達の喧騒も、次の授業の小テストの事も今は忘れて。 まるで、ホットティーに溶け込むシュガーのように―― 甘くて儚い青春のひと時を過ごしましょう。