あらすじ
昭和二十六年、冬。とある名家のもつ山荘に客人が集った。莫大な財産をもつ当主は、この日に後継者を指名すると宣言していた。 この山荘にはさまざまな思惑を抱えた客たちが招かれていた。財産を狙う者、古き因縁に導かれた者、隠された秘密を暴こうとする者。 ——そして、その情念のあまり人ならざる何かと化した者。 その夜、客の一人が猛獣の爪に喉を裂かれたような無惨な死体となって発見された。部屋は内側から鍵がかかっており、窓から出入りしたとしても人間が塔の外壁を登ることは不可能と思われた。奇怪な密室殺人の謎が、人々を戦慄させる。 もしや、人に紛れて人を狩る、伝説の「虎人(こじん)」の仕業だとでもいうのだろうか? そしてまた死の帳が下りる——。
キャラクター
御曹司
おんぞうし
10代後半の、中性的な美貌を持つ男性。招待主である一族の正当な後継者であり、容姿・学識ともに非の打ち所の無い貴公子然とした人物。
弁護士
べんごし
20代後半の、謹厳実直を絵に描いたような男性。当家の顧問弁護士を担当している父親から、最近本格的に業務を引き継いだ。
メイド長
めいどちょう
40代半ばの、長身で目の鋭い女性。メイドだけでなく使用人全般の指揮・とりまとめを行っている有能な人物。現当主の意向を何よりも優先させる。
小説家
しょうせつか
20歳くらいの、知的だが線の細い印象の男性。若くして権威ある賞を受賞した新進気鋭の小説家。体が弱く、かつてこの屋敷の近くで静養していた。
医師
いし
30代後半の、ぱっとしない印象の男性。現当主のかかりつけの医師の息子であり、老齢で身動きもままならない父親の代わりに出席している。
占い師
うらないし
20代半ばの、神秘的で妖艶な女性。その霊感の確かさによって政財界で評判の占い師であり、招待客の一人である実業家の紹介で来訪した。
刑事
けいじ
50代前半の、がっしりした体つきの男性。地元警察の警部を名乗り、殺人事件が起こった直後に現れた。現当主に対する脅迫事件の調査が目的らしい。
制作者のコメント
「ようこでんせつさつじんじけん」 「旧家の因縁」や「伝説になぞらえた不可能犯罪」など、横溝正史の「金田一耕助」シリーズのような雰囲気を目指して作成しました。