Introduction
永遠に明けぬ宵がある。 そこは、夢と死の境にひらく座敷。 客はいつも、何も覚えていない顔で迷い込み、話すうちに、忘れていた何かを思い出し、やがて消える。 灯の揺らぎは、忘れたはずの面影を呼び起こし、言葉は、胸の奥で眠る名をそっと揺らす。 今宵、ひとりの男がまた灯のもとに現れた。 彼は何を忘れ、何を追われ、何を求めて来たのか。 花のごとく座敷に咲く女と、 闇をくぐり訪れる男。 触れれば消えそうな距離で、 幾度も巡り逢うふたり。 それが愛か、それとも呪いか。 ――この宵のまにまに、 あなたは何を思い出すだろう。
Character
胡蝶
こちょう
吉原の夢を纏う花魁。 笑えば春の花のように華やぎ、 黙れば秋の月のように物寂しい。 客を迎える所作はしなやかで、選ぶ言葉は、まるで香を焚くように甘く漂う。 けれど、その瞳の奥に沈む影は、誰も踏み入れたことのない深さを秘めている。
聡馬
そうま
風を纏う旅人のような謎の男。 歩みは静かでありながら、その瞳は遠くの景色を映して揺らがない。 口にする言葉は穏やかだが、その奥に、鋼のような強さと翳りを抱えている。 笑みは柔らかくとも、背に流れる影は、夜の底へと続いている様だ。
Author's Comment
「花魁」×「謎の男」っていいですよねえ 作者の完全な好みです🍓⸝⸝꙳ 程よい長さのシナリオ作るのが得意になって気がしている今日この頃キティです🎀👸🏼 今作もお楽しみ頂ければ、幸いです。 観戦許可になっていたら、作者がひょっこり現れるかもしれません👌🏻🍥🎀 ご不安な方は、NGにしてください◝☆ *.+゚ ending song *.+゚ ・Waterspout (おみずん) どんな時でもおみずんっ🩵🪽 *.+゚ special thx *.+゚ テスプ参加者の皆様